去年の9月にライターとして開業届けを出して、気づけば1年が経ちました。齢30を過ぎてから月日が経つのが本当に早く、年金をもらえるようになった母が「この前正月だと思ったのにもう年末とは」と言うのがなんだかわかる気がして参りました。
フリーランスライター界の末席に座らせて頂き、1年経った今どんな気持ちなのか、書き記しておこうと思います。
生活の満足度はフルタイム会社員時代より主婦時代より高くなった
フルタイム会社員時代は、幸いなことにやりがいのある業務を担当させて頂き、仲間にも恵まれ、毎日忙しさに目を回しつつも、楽しくもありました。収入も(一応)安定していましたし、会社という後ろ盾のある安心感半端なかったですし(今思えばですが)、私的にも公的にも自分の立場を説明しやすかったです。
ただ、「育児と仕事でめいっぱい(なんならやや許容量オーバー)」なところがあり、仕事と育児以外でやりたいことに避ける時間はほとんどありませんでした。
そして夫と家族について話し合う時間も余裕も十分になく、子どもが風邪をひいたらまっさきに「どっちが休むの!?」と臨戦態勢にならなければならないことを、仕方がないこととはいえ悲しくも感じていました。
主婦になったときは、自分の時間も十分にでき、イライラすることも減りましたが、自分が「お金を使う人」でしかないという感覚がどうにも落ち着きませんでした。もちろん、主婦が社会の重要な労働者の1人であることは重々理解しているのですが、何を買うにしても、「夫が稼いできたお金を使っている」という感じがぬぐえず、気持ちよく自分のためにお金を使えなくなってしまったのです。
フリーランスライターとして働いている今は、ある程度自分の自由になるお金があり、職業として名乗れる肩書があり、自由な時間もあり、バランス良く生きられているかなという実感があります。今日も次女は風邪で保育園を休んでいるのですが、「会社の誰かにゴメンナサイする必要がない」のは本当に気が楽だと感じます。
稼ぎってどうなのよ
フリーランスライターで有名な方々は、基本的にとても稼いでいらっしゃる方ばかりです。クラウドソーシングサイト出身のママライターだと、吉見夏美さんが有名でしょうか。
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ライターを始めたころは、私もこういった方々に憧れて「よっしゃ稼ぐぞ!」と気合いを入れて仕事を受けていた時代もあったのですが、私、強烈に筆が遅い上に脳の活動量が少なくてですね…。文字数関係なく、基本1日に1本記事を書いたら、脳みそが手じまいを始めます(*_*)
そんなわけで「めっちゃ稼いでます!」とはとても胸をはれませんが、とりあえず保育料は自前で払えているので満足しています。仕事量は少なめで、急におもしろい仕事やトラブルがふってきても対応できる余力は十分に残しているので、これはこれで悪くない働き方かなと思っています。
twitterあたりみていますと、「今月は100万円稼いだ!」とか「ライターで20万円稼ぐとか楽勝」なんて言葉が出てきますが、人それぞれ環境やスタンスが異なるので、「わーすごーい」と素直に感嘆するにとどめ、「それに比べて自分は」とならない方が良いかと思います。私のように超のんびりやってるライターも多分相当数います。
ゆるく稼ぐのもいいじゃない
会社員時代は、仕事たるもの常に全力投球で、給料は右肩上がりでなければならぬと思っているフシがありました。
が、個人経営主については、仕事を増やしていくことばかりが正しいとも言えないと感じています。というのも、私の場合は「より多く稼ぐ」ことより「より長く続ける」ことを目的としているので、仕事を増やし過ぎてイヤになるとか、記事の質が落ちるとか、そういうことはぜひとも避けたいところです。
子どもが手を離れたら、また違う働き方が見えてくるかもしれませんが、当面はこののんびりとした働き方を続けていきたいと思っています。