カランメソッドが向く人とメリットを語る



2021年4月18日から現在(2021年10月23日)まで、カランメソッドという勉強法を用いて英語学習をしています。

stage3からstage10まで、半年間勉強を続けられたので、このメソッドが向く人と学習するメリットについてまとめてみました。

なお、カランメソッドを受講できるオンライン英会話教室は複数あり、私はネイティブキャンプでカランメソッドを受講しています。

そのためこの記事に書かれているレッスン内容や感想については、あくまでもネイティブキャンプでの話であることをご承知おきください。

また、ここに書かれているのは私の超個人的な意見であるということもあわせてご理解いただき、以下お読みいただければ幸いです!

カランメソッドとは

カランメソッドについての正式な説明は、ネイティブキャンプの公式ページを参照いただくとして、すごくざっくり言うと、

先生が質問文を2回、すんごいスピードで言います

生徒はできる限り質問文を省略しない形で素早く返答します

初回・復習回・音読回・ステージ総復習回と、大体4~5回は同じ文章を繰り返し練習します

というメソッドです。

テキストは全部で12冊(stage1~stage12)あり、対応レベルはCEFRのA1~C1となっています。

カランメソッド、きっとこんな人に向いている

では、私が思う「カランメソッドに向いていると思う人」のタイプをご紹介しましょう。

陰キャの人

いきなりどういうこと、とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、しばしお付き合いください。

陰キャの英語学習者はツライのであります

何がツライって、話さないと上手になれないのはわかっているのですが、そもそもおしゃべりが苦手なのです。

「フリートーク…日本語でさえ雑談は苦手なのに、何を話せばいいの…」と始める前から胃が痛い方。

人とお話したあとは、いつも「あの言い方はダメだったのでは…相手は気を悪くしていないだろうか…」と脳内反省会がかかせない方。

アナタワタシノトモダチ。一緒にカランやりましょう。

前述した通り、カランメソッドはひたすらテキストの質疑応答を繰り返す勉強法です。

フリー回答もありますし、先生によってはレッスン中にスモールトークをはさむ方もいらっしゃいますが、それも基本的にはごくわずか。

コミュ力がなくても英語がたくさん話せる、それがカランメソッドの良いところだと思っております。

逆に言うと、「英語で先生たちとお話するの大好き!」という方は、テキストに沿って進むだけのカランメソッドは退屈かもしれません。

そんな陽キャの皆さまは、王道のデイリーニュースかフリートークあたりをご活用ください。

何から手をつけたらいいかわからない人

カランメソッドではレッスンの間、先生が投げかける高速の質問に瞬時に回答し続けます。

千本ノックってこんな感じじゃないかしら。やってみたことないけれど。

カランメソッドは、スポーツなら筋トレ、音楽なら基礎練習のイメージ。

英語を聞き取る力、翻訳をせずに理解する力、反射的に何か答える力など、英語力の基礎を支える能力を鍛えられます。

さて、「英語を学ぼう」と決意したものの、「一体何から手をつければ…」と茫然とした方はいらっしゃいませんか。私です

勉強の戦略を立てることは大事なことです。

しかし効果的な戦略を探すことに時間を費やすあまり、一番やる気のある時期(つまり「やろう!」と思ったとき)を逃すのは大変勿体ないことです。

何から手をつけたらいいかわからない方に、「とりあえずカラン」をオススメします。

何せカランメソッドは筋トレ、基礎練習。

基礎練習は少し退屈かもしれませんが、無駄にはなりますまい。

カランメソッドをやっているうちに、「あ、自分語彙が足りない」とか、「あ、自分文法力弱い」とか気づくことも多いにあります。

カランメソッド自体はstage12までありますが、別にどこで止めたっていいのです。

他の良い勉強法が見つかったらそっちに移ればよいのです。

「いい勉強法が見つかんないなー」と1か月ネットサーフィンに費やしてしまうなら、まずはカランメソッドをやってみる、というのも1つの手かと思います。

「とりあえずやってみるか」と始めてみたら、うっかりウマが合ってしまい、stage10までまんまと続けた私のような人もおりますので。

第三外国語を英語で習う予定のある方

これはちょっと特殊な環境の方のみ当てはまるかもしれません。

私、インドに帯同していたとき、ヒンディー語を習いに行ったことがあるのです。

もう10年以上も前の話で、当時は日本語でヒンディー語を習えるような場所も近くにはなく、英語で教えてくれる語学学校に通いました。

で困ったのは、文法用語がさっぱりわからないこと。

前置詞だの動名詞だの、日本語でも覚えるときに苦労したような文法用語が、全部英語で出てくる。

ヒンディー語以前に、それを解説している英語がわからず、毎度1人だけハテナマークを乱舞させておりました。

カランメソッドでは、文法の説明がたくさん出てきます。

文法の説明も、多くは質疑応答形式になっているので、説明が端的でわかりやすいです。

また、例文の質疑応答が続くので、「これ何の文法を説明しているんだ…??」となっても、例文が出てくると「あぁ、こういう文のことね!」と気づきやすい。

英語学習者界隈では有名な文法書の1つ、English Grammar in Useを以前買ったのですが、

 

最初に読んだときは、目次の文法用語を読んでもなんのこっちゃさっぱりわかりませんでした。

でも、stage10を終えた今は、全部それが何の項目か理解できます

今はオンライン教室も増えましたし、英語で第三外国語を学ぶ必要がある方もあまり多くはないのかもしれませんが、「あえて第三言語は英語で学んでみたい」という方にもカランメソッドは役立つのではないかと思います。

ちなみに私は、英語が満足のいくレベルに達したら、中国語教室に通いたいという野望を持っています。

なぜかって? 第一言語が英語の皆さまに「おほほほほ! 漢字を覚えるのにご苦労なさっているなんて大変ですわね!」とドヤ顔決めてやりたいからです(動機がひどい)。

カランメソッド、きっとこんなメリットがある

単語の定着率が高そう

カランメソッドの基本は、「とにかく繰り返す」です。

The best way to learn a language is to study a lot and repeat, repeat and repeat.
– The Callan Method Stage3 201

みたいな内容の例文が、何度か形を変えて出てくるくらい「繰り返す」ことを重視しているメソッドです。

レッスンの進行状況や進め方にもよりますが、基本的にはレッスン中だけでも、初回・復習回・音読回・ステージ総復習回の最低4回は同じ例文を繰り返すため、単語帳を作らなくてもそこそこ覚えられます。

また、単語は、ものによっては「単語の意味の説明」が質疑応答で出てきますし、大体は例文とセットで出てくるので、辞書を引かなくてもなんとなくの意味は取れます。

私は「単語帳を使って英単語を覚える」には百万回くらい挫折したクチですが、カランで出てきた単語のイメージは割としっかり頭に残っているように思います。

耳も口も英語に慣れる

私がネイティブキャンプで受講しているカランレッスンは、大体こんな時間分配でレッスンが進みます。

約1分:ごあいさつ、スモールトーク
約10分:Daily Revision(前回の終わったページから約7ページ戻って復習)
約10分:New Work(新しいパートを学習)
約5分:Reading(学習が終わった部分のテキストを音読)

Daily Revisionのときは復習パートなので先生の質問も高速、こちらも即座に返答することを求められますし、New Workも先生の高速説明を耳をダンボにして聞く必要がありますし、Readingも可能な限りさくさく読むように指導を受けます。

だもんで、最初のころはレッスンが終わると頭は情報がいっぱいだし、喉は痛いし、しんど…って感じでした。

でも人間段々慣れて参ります。

先生の早口の説明にも、「頭の中で考える前に反射的に回答する」も、やっているうちに慣れてきます。

私も、カランを始めて最初のころは怖いもんで、優しくゆっくり話してくれる先生を指名しがちだったのですが、stageが上がるにつれて「そのスピードだと復習パートが終わらねぇええ」となり、高速先生にお願いする率が上がっていきました。

集団授業だと、1時間授業に参加していても、ボーッとしてしまったり、自分の発言の機会が少なかったりして、意外と英語にひたっていられる時間が短かったりするものですが、カランメソッドであれば、耳と口を英語に慣らすのに十分な、濃い25分間を過ごせます

言いたいことを文章にできる

カランメソッドについてよくある批判の1つに、「こんな不自然な英語を習っても役に立たない」というのがあります。

私が「まわりくどいわ!」とツッコミを入れた例文を1つご紹介しましょう。

Is there anyone you can think of in whom you have such confidence that you could trust them to keep your greatest secrets?
– The Callan Method Stage10 858

Google翻訳にかけると「あなたがあなたの最大の秘密を守るために彼らを信頼することができるほどあなたが自信を持っているとあなたが考えることができる誰かがいますか?」って出てきます。なるほどわからん。

「someoneとsomethingのゲシュタルト崩壊か!」と叫んだこのような例文も。

When we say we make a deal with someone, we mean we agree to give someone something in return for something they will give us, or to do something for someone in return for something they will do for us. 
– The Callan Method Stage7 586

これ意外にも、確かにカランでは「何もこんなに文章を長くせずとも…」と言いたくなるような文章がたくさん出てきます。

でも、こういう長い文章をいくつも、そして何度も繰り返していると、段々自分でも使うのに違和感がなくなってくるんですよね。

その結果、「ネイティブ的に違和感はある」が「言いたいことはわかるよ」っていう文章が作れるようになる。

これ、個人的には結構大事だと思っておりまして。

外国に住んでいると、「とりあえず言いたいことが伝わりゃいい」っていう場面はたくさんあるわけです。

「言い方がわからないので黙ってしまう」と会話は終わりますが、「妙な言い回しだけど意図は伝えられる」なら、コミュニケーションをとることは可能です。

カランメソッドをやった結果、私は関係代名詞や副詞を使えるレベルがぐっと上がったと感じています。

そして、ネイティブ的に違和感ありまくりなセンテンスでも、意図することを伝えられれば、「あぁ、あなた●●って言いたいのね!」って大体返ってきますし、英語の授業なら、先生に「〇〇ってことを言いたいんだけどどう言えば自然でしょうか」って聞けるので、学びも一気に広がります。

カランメソッドの例文の多くは、丸暗記して使えるセンテンスではないかもしれません。

でも、なっがい文章の質問を、フルセンテンスで打ち返す練習を繰り返すことで、そのものを表す単語を知らないときも、「~という人」「~ということ」「~というもの」「~という状況」といった文を即座に構成できるようになり、会話を止めずにいられるようになったと思います。

カランメソッド、質問が妙におもしろい

私がカランメソッドを半年続けられてきた一番大きな理由。

それは質疑応答の内容がちょいちょい面白いことです。

そんな状況ある? な質問

カランでは、「そんな状況ある??」っていう質問をよく投げかけられます。

Supposing there was a place, shall we say, somewhere in the middle of a jungle in South America, where you knew for sure that there was about fifty million pounds’ worth of gold, but the chances of returning alive were only fifty-fifty, would you go and take a chance and try your luck, or would you just stay at home and dream about it?
– The Callan Method Stage8 606

人生ゲームの最後の賭けかな? みたいな質問とか。

If you had just bought a house and then someone told you there was a ghost in it, what would you do, providing, of course, you believed in ghosts?
– The Callan Method Stage7 497

「やーい、おまえんち、おっばけやーしきー!」みたいのとか。

What effect do you suppose it’d have on a perfect stranger if you went up to him in the street and hit him with a rolled-up newspaper?
– The Callan Method Stage8 651

いや叩くなよ」みたいなのとか。

ちょいちょいツッコミを入れたくなる質問が出てきて飽きません…これテキスト作るときにどんな顔して入れたんだろか。

カラン先生、私の何を知りたいの? な質問

で、ふざけてんのかと思いきや、いきなり重たい質問も投げかけてくる。

What’s the biggest sacrifice you’ve ever made in your life?
– The Callan Method Stage10 925

いきなりそんなこと聞かれても困ります…みたいな質問とか。

Which do you think is more important for a long-lasting marriage: love or respect?
– The Callan Method Stage9 718

わ、私的にはどっちも大事です! みたいなのとか。

Do you believe people should always be forgiven for the things they do wrong?
– The Callan Method Stage10 848

やっぱ許されない罪ってあると思うんですよね…(ゲンドウポーズ)したくなるような質問とか。

英語学習を通じて己とは何かを知るメソッドです、って言ったら完全に言い過ぎだと思いますが、ちょっとそういう空気を感じる質問がちょいちょい出てきて、それもまた楽しいです。

カランメソッドだけで「英会話の達人」にははなれない

締めくくりに申し上げておきたいことは、私の体感として、「カランメソッドだけで『英会話の達人』にはなれない」ということです。

カランメソッド、とにかくいっぱい生徒は話さないといけないので、アウトプットの学習と思われがちですが、私は「圧倒的にインプット」の学習だと思っています。

確かに「即座に答えを返す」練習はしますが、定型文の答えを吐きだす練習なので、自由英作文を作る練習とは違うのです。

英会話を上達させるには、やっぱりディスカッションやフリートークの実践が必要です。

でも、最初に言ったように「カランメソッドは筋トレ、基礎練習」。

カランメソッドで大量にインプットされた文章が、フリートークでぽろっと自然に出てきたりして、「おおっ」と感動することもあります。

私も、stage12まで終わったら、今度は実践形式のレッスンを増やしたいなと…増やさないといけないなと…思って…います…、フリートーク苦手だから…ディスカッション形式にしようかな…。

最後に紹介リンクを宣伝

そして最後に堂々たる宣伝をします(潔い)。

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個人情報は一切共有されませんので、お気軽にご利用いただければ幸いです。

では! 私もまだstage10が終わったばかり。最後まで完走できるようボチボチがんばろうと思います。

【追記】2022年3月2日に、無事にstage3~businessまでを完走することができました!