内向型ママだって子どもを愛してる

私は子どもを生んでから、常に「自分はなんと子育てにむいていないのだろう」と思ってきました。むいてないとわかっていながら何で2人もこさえたのか、という理由については以前書いたこちらの記事を参照していただきたいのですが、ともあれ、自分がどうしてこうも「ふつうの母親(と思われる)が、ふつうにできている(と思われる)ことが、どうして自分はできないのか」というのが、いつも悩みのタネでした。

その悩みについて、答えの1つを教えてくれる本に出会いました。

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内向型を強みにする


内向型を強みにする

大勢の人がいる場面が苦手で、外に出ると疲れやすく、いろいろなことが気にかかり、自宅にこもって1人でいることが苦ではない、そんな傾向のある脳を持つひとのことを「内向型」と呼ぶのだそうです。

これはいわゆるシャイで内気な「内向的」とは異なります。内向型の脳を持つ人間は、自分の得意なフィールドや興味関心のある分野については、情熱的に語ったり饒舌になることもあります。そのため内向型の脳の持ち主であっても、とても「外向的な人」だと評されることもあるのです。

私はこの本の中にある「内向型・外向型 自己診断テスト」をやってみたところ、全て「内向型」にあてはまり、書いてあることのほとんどが「私のことを書いてあるのか」と思うほどでした。

内向型+空気が読めない=外向的?

幼いころを振り返ってみるに、自分は小さいころから内向型の特性を示してはいました。ただ、非常に他人との距離をつかむのが下手で、いわゆる「空気が読めない」人間だったので(今でも読めない)、興味があったり、自分の生活に影響すると思われることについては、他人の目を気にせず突撃していったり、意見を述べる傾向がありました。

そのため、周りからは「好奇心旺盛」「自立している」「はっきりと意見を述べられる」といった評価をされることが多かったのです。学級委員などに担ぎ上げられることもあり、自分としても「私は外向的、社交的な人間」だと思い込んでいるところがありました。

一方で、空気が読めないので、不用意に周りにいる人を傷つけてしまって落ち込んだり、嫌われていじめにあったり、本来なら苦手なはずの、大勢の人と一緒に何かやることに参加させられてぐったりと疲れたりして、自己評価と現実の結果の差に「どうしてなんだろう」と悩むことも多くなりました。

特定の親しい友人たちと大いに笑って楽しみ、別れたあとの電車のホームでため息をつく、そんなことも何度もありました。仕事やプライベートで音頭をとる役回りになると、ワイワイ楽しみながら胃がキリキリ痛みました。楽しいけれど楽しくない、そんな自分が残念でなりませんでした。

でも、その理由もこの本を読んでハッキリわかったのです。自分は内向型の脳の持ち主で、人と会うことではなく、自分の内面と向き合う時間を持つことで、エネルギーを回復させるタイプ。「内気でも外向的でもない」人間だったのだと。

内向型の幸せ

あまり過去を振り返って「あのころは良かった」とは思うのは好みではありませんが、私は自分の人生において「あのころが一番幸せだった」と断言できる時期があります。就職してすぐ、高校時代の悪友とルームシェアをした2年間です。

あのころの自分は、仕事の内容以外はパーフェクトな時代でした。ルームシェアをしていた悪友は、自分とは違ってひととの距離感をつかむのが抜群にうまく、おしゃべりをしたいときは付き合ってくれ、一人になりたいときは無視をしてくれる、そんなベストパートナーでした。恋人は遠距離恋愛でしたが、月に1回会えるのが楽しみでした。仕事を始めたため、親の支援も不要になり、自分1人だけ食わせられればいいのだという気楽さにあふれていました。

週末になれば10時くらいまでダラダラと眠り、近所の図書館までスエットのまま出かけていき、気になる本を片っ端から借りて、スーパーで昼ごはんを買って、ルームメイトと仕事の愚痴を言い合いながらランチを食べ、そのあとは部屋に閉じこもって借りてきた本を読み、眠くなったら昼寝をしていました。今考えても最高の生活です

心に思う大切な友人と恋人がいて、年齢もまだ若いから結婚だ子どもだとせかされることもなく、誰かを支えたり養ったりする義務もない、なんかもうあの時期「最高だ」とか「幸せだ」とかしか思ってなかった気がします。仕事は全然イケてなかったけど。

偽らざる本音として、内向型の自分が「最高の1日」と思えるのは、そんな「決まった予定を入れずに、自宅から半径1km以内くらいで思うままに過ごすこと」なのです。

しかし内向型は乳幼児の子育てにはまるで向かない

おわかりでしょうが、この内向型人間は本当に乳幼児の子育てに向きません。自分1人でいることが大好きで、自分のペースを崩されるのが何よりもストレスな内向型人間にとって、乳幼児の「自分本位さ」や「予想のつかなさ」は過激なストレス要因です。そして基本的に「自分の興味のある分野」意外、心の底からどうでもいいと思っているので、子どもの遊びに興味が持てなければ、一般的な「子どもとのふれあい時間」は苦痛でしかありません。

ちなみに私は、しょっちゅう自宅にいながら「ワンルームとか1LDKの、自分だけの部屋を作ってそこへ帰りたい」と思っています。別に子育てを始めたから思うようになったわけではなく、実家で過ごしていた小学校高学年くらいのときにはそう願っていた記憶があるので、結構筋金入りです。

残念ながら1LDKの小さなわが家では、オープンではないキッチンスペースとトイレが私の唯一1人になれる空間です。次女が入ってくるのが危ないからというお題目で、キッチンの入口にバリケードを作りましたが、自分1人になりたいからという理由も非常に大きいです。「キッチンは危ないからね」と言いながら子供たちを追いやりますが、90%くらいの本音が「リーブミーアローン」です。

自分は子どものことを愛せない欠陥人間なんだ、と思いつめたこともあります。でも、もし今「子どもか自分か、どちらかしか生きられない」と言われれば、迷わず子どもの命を選びますし、子どもにはできるだけ毎日楽しいことだけやって過ごして欲しいと、心の底から祈っています。

「愛しているけれど一緒に遊べない」という矛盾が、一体どこから来ているのかわからずモヤモヤしていましたが、「内向型」というラベルを貼ってもらえたことで、息ができたような気がします。

内向型はどうやって子どもに愛を伝えれば良いのか

「思ってさえいれば、言葉をかけなくとも態度に出さずとも愛は伝わる」とは、私は全く思いません。親が内向型だからといって、無視されれば子どもは悲しいでしょうし、「あっちにいって」と言われれば傷つくでしょう。そうでなくとも乳幼児期の子育てにおいては、メディアは「親子のスキンシップが何よりも大切です」と宣伝します。幼い頃から自立が求められるアメリカなどではちょっと事情が違うかもしれませんが、日本では特にウェットな親子関係が良しとされる傾向がある気がします。

親子関係がウェットだと良い子(良い子、の定義も難しいところですが)が育つ、という客観的なエビデンスがあるのかどうかはわかりませんが、周りの家がウェットだと、子どもが「どうしてうちはウェットに接してもらえないのか」と比較して悲しい気持ちになる、というのはある気がします。

どうにもこうにもウェットになれない内向型の脳を持つお母さんは、「ふつうのお母さんができていることが、どうして自分はできないのか、自分はダメな母なのか、子どもがかわいそうだ」と悩むことが多いのではないでしょうか。

最適な解決方法とはいえないかもしれませんが、内向型の1人として思うことは、「幼児期は潔くあきらめる」のが良いのではないかと感じています。もちろん、子どもを放置しろと言っているのではなく、いわゆる「素晴らしいといわれているお母さん像」を目指すのはキッパリやめるということです。

努力でなんとかなる範囲についてはがんばってみても良いと思いますが、無理をしてストレスになり、イライラが増えていくようなら、キラキラママは「メディアに出てくる別世界の方」だと思うことにして、内向型は内向型なりのアプローチを試みて良いと思います。

内向型に最も必要なのは1人になる時間です。家族に協力を求められれば最高ですが、それができなければ、どうにかして保育所に預けられるだけのお金を稼ぐ術を見つけましょう。今はクラウドソーシングサイトを使って、自宅から一歩も出ずに稼ぐ方法もあります。また、貯金があるなら今はそれを使うべきときです。

お金を払って、信頼できる場所や人に赤ちゃんを預けましょう。罪悪感を感じる必要はありません。ママと離れることは寂しくても、赤ちゃんにとっても、信頼できる保育者にあたたかく見守られ、新しい遊びに興じることができるのは楽しいことなのですから。1人になる時間を作ることで、赤ちゃんと過ごす時間をがんばれる力がうまれてくるなら、これ以上に必要な投資場所があるでしょうか。

「赤ちゃんと一緒にいればママはとにかく幸せ」のような、メディアの作り出した「理想のママ像」は、いったん忘れることにしましょう。そうじゃないママも現にここにいます。そして、「赤ちゃんと一緒にいても不幸せ」なママだって、赤ちゃんのことを本当に愛しているんです。それとこれとは別の問題で、内向型は、脳の構造上どうしても1人にならないとパワーを充電できないのです。

そして1人になる時間を持つことができて、力を充電できたら、その力をうまく配分しながら赤ちゃんと過ごすようにしましょう。ローテンションでも怒鳴り散らすよりマシです。トイレやキッチンなど、1人になれる場所を活用するのも良いと思います。子どもが寝たら、まずは家事を放り投げて30分休憩しましょう。それだけでもだいぶ気持ちが楽になります。

大丈夫、いつまでも乳幼児は小さいままではありません。だんだんと親の言うことを理解できるようになり、親も驚くような発想をするようになります。もともと研究者タイプの内向型は、そのころになればがぜん子どもに興味がわいてきます。ウェットな人間関係は苦手ですが、一方で子どもを1人の自立した大人として対等に扱うのは得意なはずです。子どもが大きくなってくれば、一緒に過ごすのもそれほどつらいと感じなくなります。

だから、今が大変だからと、どうか赤ちゃんがいることを憎らしく思わないで欲しいし、自分がダメな親だと責めないで欲しいのです。子どもが大きくなれば、親子の関係性も変わってきます。子どもが自立していく段階に入れば、干渉し過ぎない内向型の親の脳の特徴は、きっと子どもにとって良い方向に働くでしょう。

それまでは、家族や保育のプロの力を借りながら乗り切るというのが、内向型ママの1つの手段なのではないかと思います。「仕事に逃げている」「乳幼児期に手を抜くとあとでしっぺ返しを食らう」「身勝手で自分のことしか考えていない」等々、チクチクと肌を刺すことを言うひとはたくさんいますが、「内向型を強みにする」によれば、世の中の75%のひとは他人と関わることで力をチャージできる外向型人間らしいので、そういうふうに言いたくなるひとが多いのは仕方がないのです。外向型人間にとっては当たり前に感じることが、内向型人間にとってはそうではないので、そこをわかってもらおうと議論してもあまり益がありません。

できる範囲で愛を伝えよう

余力があるときは、子どもを抱きしめて、目を見て話を聞いて、一緒に夢中になれるものを探しましょう。自分の調子が良くないと思ったら、無理をせずに子どもと距離をとりましょう。そのために、子どもから少しの間目を離しても大丈夫なように、ベビーゲートなども用意しておきましょう。逃げ出したくなったら、まずは子どもの安全を確かめて部屋から出て、1人になってから大きく深呼吸。脳の構造上、非常に苦手で難しいことにあなたは挑戦しているのです。本当によくがんばっていると自分をほめてあげてください。

内向型にとって、乳幼児の育児は大きなストレスです。でもここをうまく乗り越えることができれば、内向型らしい、深くて強い親子関係を築くこともできるはずです。

「自分はメディアが提供する、80%のひと向けのママ像にはあてはまらない」ことを理解することで、無理をし過ぎずにいられると思います。私とお同じような内向型のママ、一緒にがんばりましょう!

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